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設計事務所 powerarchitects のブログ.
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先日(4/9)オンデザイン西田さんの近作、「ヨコハマアパートメント」を訪問しました.
西田さん自らにご案内いただき、大変貴重な体験をさせていただきました.以下はそのときの感想です.


アパの広場を体験して、「アゴラ」という語を思い浮かべた.

そういえば見慣れないプロポーションのファサードは、1階の広場と2階の居住空間の対比がまるでギリシャオーダーと破風のようなバランスではないか.おまけに基壇まである.柱は縦縞ではなく横縞なことはさておくとしても、いよいよこれはアゴラなのだという感を強くする.そして演劇的な階段を下りてくる西田さんはギリシャのコスチュームがとても似合いそうだ.

アパはその建築的構成から、個のあり方や運営のソフト面まで、民主的なニュートラルさを体現している.接道側が正面ですといえばそうだけれど、立面構成は四面一緒.くさび形にヒエラルキーはなく、2階平面もクールに田の字に分割.この形式が素晴らしい.よくあるアパートの、片廊下で南面した住戸群はセルの一つ一つに多様な生活が営まれていたとしても、監視者がいなければ住人は独房に閉じこもってしまう.対してアパの広場は、不在の監視所たる広場を充足し、自ら監視する目となるために進んで独房から降りてくるような、そんな仕掛け.なんとなく、人は広場が空っぽだと不安になるのである.そしてそこで何をするかは自由なんだけど、なにかをしなくてはならないし、なにをするかは等価な主体の4人によって牽制しあい、話し合う.形式の民主化・政治化によって巧妙に権力を排除し、自由意思によって善きアゴラがもたらされる、その可能性を見た.

zmk

yokohamaapa.jpg





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母の命日が近かったので、多磨霊園にお参りに行くことにした。
多磨霊園には吉坂隆正さんの墓もあると、同級生の倉方俊輔君の本、東京建築ガイドマップに書いてあり、公園のようだと記してあるので、そこにも行ってみようと、前もって場所を調べることにした。
著名人の墓所がリストアップされているサイトがあって、つらつら他の人の名前も見ていたら、泉君の曾祖父の南原繁さんや、岡本太郎さんの名前もあった。
その日は爽やかで気持ちのいい日だった。入り口近くの古い趣きのある木造平屋建ての花屋は、いわゆる仏花ではない品揃えがとてもよかった。白いフリージアを買って、母と南原さんのお参りをしてから、吉坂隆正さんの墓に行ってみた。多磨霊園はたくさんの木が植わっていて、道も広く明るくてお墓という暗いイメージがなく気持ちがよい。

yttomb.jpg
何人か座れるベンチがあった。納骨室もひとつのベンチに座っているかのようだ。一緒にお話しましょうという感じだろうと思う。

yttumb2up.jpg
yttumb2down.jpg
墓壁には、フランス語の詩があった。下のところにはモザイクタイルで花の画がかいてあった。
Le soleil a rendez-vous avec la lune
La lune est là
La lune est là
mais le soleil ne la voit pas

Pour la trouver il faut la nuit
となんとか読めた。
太陽は月と待ち合わせをした。
月はそこにいる
月はそこにいる
けれど、太陽は月が見えない
月を見るには夜でないと
という意味。(訳、私)
月は故人、太陽は生きている人を意味しているのだろうか。
家に帰って調べると、
Charles TrenetのLe Soleil et La Lune という楽しい歌の歌詞だとわかった。


建築の発想 吉坂隆正7の、154ページには寸法つきの平面図と断面図もあった。寸法はすべてモデュロールによる。詩はタゴールのものとあるがちょっと疑問。吉坂は50年から52年にコルビュジェのところに留学していて、この墓を設計したのが59年。39年に作詞作曲されたトレネのこの有名な曲を聴いて、その詩をお墓にお茶目な感覚で書くことにした気がする。故人との会えないのは寂しいけれど楽しい談話を想像する。
岡本太郎さんの墓は彫刻などあって見てみたいが遠いのであきらめて帰ることにした。

kawaduzakura.jpg
河津桜が満開だった。

miho




近所の梅畑で梅の蕾がふくらんできたと思っていたら、咲き始める前にばっさりと剪定されていた。
桜切るバカ梅切らぬバカという言葉があるくらいで、梅は剪定しないといい花が咲かないしいい実が成らない。
でもこんな蕾がふくらんでいる時期に切るのかあ。捨てるのはもったいない。その剪定枝はどうみても捨てられているので拾っていきたいのだが、フェンスがあって手が届かない。畑の持ち主もいないので頼めないし。
なんとかフェンスの間に手を入れて手が届いた二枝をもらってきた。
senteiume.jpg
今朝は梅に雪が降り積もってしまった。
ume
ume
先日、うちにもってきたばかりの梅
umesaki.jpg
今日はもう咲きはじめている。甘い香りがしている。すこしこもったようなこの匂いはパウダリーと表現するらしい。

この間、近くに用事があって行ったので少し歩いて、梅林の家を見学してきた。
umebayasi1.jpg
屋上にも周りにも草がたくさん生えて、なじんでいた。なじんでいたとはいえ、他の家と違う紙細工のような雰囲気(実際は鉄細工ですが)はやはりひょっこりと周りから浮いている感じだった。紅白の梅が咲いていた。
竣工直後の写真はこちら

miho

3dprinter.jpg
3dプリンタで建築模型を出力!熱々です、まるでオーブンからチンして出てくる感じ.30時間かかったけど.これからアルカリ液にひたしてさらにひと晩、サポート材という詰め物みたいなやつを溶かすと全貌がやっと見えてくる.はず.

zmk



駅を降りた時からその予感は始まっている.駅からの坂を左に折れると、捻れた屋根面とソーラーコレクターの角が尖塔のように坂の上に見えてくるのだが、建物の角にたどり着く頃には外観はすっかり趣を変え、アルミスパンドレル、FRPグレーチング、コンクリート擁壁のパッチワークが姿を現す.坂はやがて内部の螺旋へと接続される.とりあえず通り過ぎて坂を上り見下ろすと、南に正対した集熱パネルが建物に斜をなして乗っているのがひときわ目立つ.外観をみている時から私たちの意識はすでに内部にある.
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